教員が辛いのは当たり前【あなたは悪くない】

教員からの転職

夢を叶えて先生になったけれど、毎日忙しすぎるし、心の余裕もない。

これって、私の心が弱いせい?私、先生向いていないのかな?

学校の先生をしていて、こんな悩みを持っている人、たくさんいますよね。

私もそうでした。

特に1年目は、毎日「辞めたい」「今年で辞めよう」と思っていました。

その辞めたい気持ちは、自分が弱いせい、自分が先生に向いていないせい、力不足なせいだと思っていました。

でも、6年目になり、思っていたことは

教員が辛いと思うのは、確実に労働環境のせい だということ。

つまり、あなたは悪くない。あなたのせいではない。

こんな人に読んでほしい記事です
  • 毎日「先生って辛いな」と思っている人
  • 自分は先生に向いていないなと思ってしまう人
  • 「もう先生やめたい」と考えてしまう人

この記事を読むと分かること
  • 教員の仕事が辛い理由
  • 辛いと思ってしまうことは 当たり前であること
  • 仕事が辛いなと思ったときの対処法

この記事が、あなたの心を少しでも軽くしてくれたら、嬉しいです。

教員の仕事が辛い 6つの理由

実際に教員として働いていて、教員の仕事が辛いと思う理由は以下の6つです。

  • 多すぎる業務量
  • 長すぎる&休みのない 勤務時間
  • 長時間労働が当たり前という雰囲気
  • 自分に任された大きすぎる裁量
  • 多様すぎる児童対応&要求の多い保護者対応
  • 代わりのいない担任制度

それぞれ順に説明します。

多すぎる業務量 

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小学校の先生であれば、基本的には児童の登校から下校まで、ずっと児童対応をしています。

具体的には朝8時すぎから児童が登校、午前の授業4コマ+午後1・2コマ

児童の下校が2時半~3時として、次の日の準備に充てる時間が勤務時間内だと1時間しかありません。

毎日5・6コマの授業をして、その準備の時間が1時間しかないのです。

また、その貴重な準備の時間も、会議や校務分掌の雑務にさかれることも。

どんなに努力をしても、勤務時間内には終わるはずのない仕事量なのです。

私もこの6年間で経験を積み、だいぶ効率よく仕事をこなせるようになってきました。

宿題の丸付けと提出確認は30人分×3種類=90枚ほどを朝の15分間でやり、

テストの丸付けはテスト時間内に、教材研究は空き時間にやっていました。

それでも、勤務時間内に仕事が終わることは難しい。

あるとすれば、「終わり」と決めてそれ以上やらないことだけです。

もし、あなたが今、「若手」と分類される経験年数で

「自分の力不足で仕事が終わらない」と思っているのであれば、それは違います。

「そもそも、終わらない仕事量」なのです。

だから、時間内で終わらないのが当たり前です。

あなたは、悪くありません。

長すぎる&休みのない 勤務時間

実体験ですが、1年目のころは朝7時半には職場にいて、夜8時に退勤する日々でした。

12時間以上も学校にいますね。家より長い時間を学校で過ごしていました。

それだけでなく、教員には休憩時間がありません。

勤務体系上は 15:45~16:30まで休憩時間ですが、

その間に、しっかりと休んでいる教員を私は見たことがありません。

職員室か教室にいて、仕事をしていますよね。あなたもきっとそうです。

12時間も、まともな休憩もなく働いていたら、しんどいのは当たり前です。

子供たちがいる間は全力で児童対応、流し込むように給食を食べ、

放課後は職員室で終わらない仕事を休憩もなくこなしている。

この働き方が、向いている人なんて、いなくて当たり前です。

だから、あなたは悪くありません。

長時間労働が当たり前という雰囲気

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私は2校経験しましたが、教員として働いている人たちには

「長い時間働くのはしょうがない」という価値観が植え付けられていますよね。

この6年間で感じたのは、

教員には「限られた時間を使って仕事をしている」という意識のない人の多いということ。

教員は、残業代が出ません。

そのため、残業を減らすことが求められない環境です。

だから「勤務時間を有効に使うためにはどうしたらいいか。」という考え方が根付いていないです。

自分の時間をどう使って働くのか、追及されることがない環境で働き続けているため、

長時間労働に次第に慣れてしまうのでしょう。

特に、若手では、自分よりも先輩が残っていると帰りづらいと思ってしまいますよね。

けれど、

「定時過ぎたのになぜ帰らないのだろう。」「私は早く帰りたいのに。」と思っているのであれば、それが、正しい価値観です。

あなたは悪くありません。

自分に任された大きすぎる裁量

担任の先生は、「クラスという小さなお店の店長」さんという立場だと思います。

そして、学校は商店街のような感じかな、と捉えています。

学年団で方向性を示して一致団結して動くこともできますが、

結局個々のお店をどう運営していくは、店長である担任の先生次第。

一つ一つの授業をどう組み立てるか、何に重点を置くかを、

自分1人で考えて自分で進めていかなくてはいけません。

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そのため、教師の仕事は個人による部分が大きすぎます。

経験年数が少ないと、「果たしてこれでいいのか。」と心配になったり。

隣の先生の実践がすごすぎて、自分の力不足を感じたりしてしまうこともあるでしょう。

学級経営、授業づくりには正解がありません。

正解のないものを、たった一人で考えて進めていくこと自体が、異常な働き方であると感じます。

いきなり学級に放り込まれて、何もできないのは当たり前です。

学級経営がうまくいかないのも、授業が難しいのも、当然です。

だって答えがないんだから。それをたった一人でこなしているのだから。

だから、あなたは悪くありません。

多様すぎる児童対応&要求の多い保護者対応

一クラス30人~40人程度の集団にいる子供たち。

一人一人はとても尊い存在ですが、教員の仕事は子供たちをかわいがることだけではありません。

必要な決まりを教え、集団としての形づくりをしていく必要があります。

なかなか話の聞けない子、理解力の低い子、発達障害を抱えている子…など、個性豊かな子供たちを

担任1人で掌握してうまくコントロールする必要があります。

そして、その子供たちの背景には保護者がいます。

中には、担任に対して否定的な保護者や、過剰な要求をしてい来る保護者、子供に愛情を注ぐことのできない保護者もいるでしょう。

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各家庭の事情や、個々の特性に合わせた対応を求められているのが小学校の先生です。

ざっくりと子ども30人+保護者30人=60人との関わりを1年目からこなしているんです。

教員の仕事は、人間形成なので、信頼関係を築くことは大切ですが、

しょせん人間同士なので、相性があるのは本来仕方のないこと。

だからもし、児童対応や保護者対応で悩んでいたとしても、それはあなたの人間性の問題ではありません。

あなたは、悪くありません。

代わりのいない担任制度

「ああ、しんどい。」「今日は休みたい。」

と思っても、一日の授業のこと、行事の運営などを考えると休めないんですよね。

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確かに補教体制はありますが、基本的にお願いできるのはテスト監督など。

授業を進める、新しいことを教えるという点では、担任の代わりはいません。

そのため、ちょっとしんどいと思っても、休めずに無理してしまうことが多いですよね。

今の担任制度では、自分一人で仕事を進めないといけない場面があります。

学年に1人でも加配の先生がいれば、少し代わりが効きますが、それはかないません。

学校一人でも倒れたら、もう大変という状況もありますよね。

この余白のない人員配置による、替えの効かなさによって「ああ、休めない。」と思ってしまうのです。制度の問題です。

だから、あなたは悪くありません。

教員が辛いと思ったときに するべき6つの行動

学校の先生が辛いと思ってしまうのは、あなたのせいではありません。

辛いという気持ちのままだと、しんどくなってしまうので、私は以下ようなことを実践していました。

  • 予定を入れて早く帰ると決める
  • 仕事に軽重をつける
  • しんどいときは 休むという選択肢をもつ
  • 学校に行った自分をほめる
  • キャリアコーチングの無料相談を受ける
  • 転職活動を視野に入れる

予定を入れて早く帰ると決める

私も1年目、2年目のころは、雰囲気に負けて帰れなかったのですが、

しんどいなと思ったとき、ちょっと休みたいなと思ったときには潔く「帰りましょう」

それができたら苦労しないよ、と思うでしょうが、

「早く帰る」と決めることで、自分の気持ちが楽になることに3年目あたりからやっと気づきました。

  • 水曜日は歯医者などの予約を入れて、「病院行くので帰ります」と言って帰る
  • 金曜日は大学時代の友達とオンライン飲み会の予定を入れて、6時には退勤する

など、とにかく、「帰ると決めたら、帰る」気持ちを持ちましょう。

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よく、「定時退勤のコツは、定時で帰ること」というツイートを見ますが、真理だと感じています。

今、毎日8時に帰っているなら、週に1回は6時半で帰る、と決める。

無理のない範囲で、「早く帰る習慣を身に付けましょう」

自分の仕事に軽重をつける

毎日毎日、全部の教科を全力で教材研究して、校務分掌を完璧にこなしていけたらすばらしいです。

しかし、現実問題として、それを続けることはなかなか難しいです。

  • 自分の専門教科だけはしっかり教材研究する、あとは指導書を見ながら授業をする。
  • 1日の時間割に図書の時間やテストの時間といった、少し気の抜ける時間を作る。
  • 校務分掌は前年度の反省で課題になっている部分を重点的に検討して、改善して提案する

というように、軽重をつけましょう。

力を抜くところと力を入れるところのバランスをとりましょう

しんどいときは 休むという選択肢をもつ 

もし、本当にしんどい時期がきたなら、思い切って1日休みましょう。

「1日でも休んだら迷惑がかかるんじゃないか。」

「私の代わりなんていない。」

と思うのですが、実際1日ぐらい休んでもなんてことありません。

私も、転職直前は授業のある日に何日も休みました。心がしんどかったからです。

1日、自分のために休んで仕事から離れるだけで、少し心がほぐれました。

あなたが辛い思いを隠しながら、毎日無理して行く必要ないです。

どうしても代わりがいないなら、管理職が授業をすればいいのですから。

とはいっても、丸1日お休みを取るのが厳しかったら、時間休を1時間とって帰るもいいですね◎

はじめに休むのには勇気がいりますが、休暇は労働者の権利です。

割り切って、休みを申請するメンタルを身に付けた方が、長続きしますよ。

学校に行った自分をほめる

朝、起きた。

学校に行く準備をした。

家を出た。

子供たちの前に立った。

新社会人・新入社員のイラスト「走るサラリーマン」

本当にしんどいときはそれだけで十分だと、自分で自分を肯定しましょう

もっと、上手に授業しないと。子供たちをまとめないと。しっかり働かないと。

そうやって、自分を追い込まなくていいです。

もう、あなたは、十分頑張っています。

この、過酷な状況の中で、学校に行っただけで偉いです。

そうやって、少しでも、自分の「今」を肯定しましょう。

キャリアコーチングの無料相談を受ける

このまま教員を続けていいのだろうか

教員を辞めて次にどんな仕事があるだろうか

そもそも、自分はどうしてこんなに先生という仕事が辛いと思ってしまうのか…

今の自分の悩みや今後のキャリアについて、誰かに相談したいという人にとっては、

キャリアコーチングサービスの無料相談を受けてみるのもいいでしょう。

キャリアコーチングサービスは、転職をするかどうかは前提としておらず、

自分自身の考えについてコーチと一緒に深く向き合うことができますよ。

キャリアコーチングサービスの有名どころだと

マジキャリ や ニューキャリアポジウィルキャリアがあります。

どのキャリアコーチングサービスがおすすめかについては次の記事でまとめています。

転職活動を視野に入れる

「もう本当に辞める!」というほど、強い気持ちがもてなくても、

転職活動を視野に入れることで自分の考えは広がりますよ。

「学校の先生以外にも居場所があるかもしれない」と思えることで、

自分自身の心にもゆとりが生まれます。

めぐ
めぐ

内定を獲得すると、自信にもつながるし、そこから転職をするかを再度考えてもOKです。

実際の転職活動の進め方については、こちらの記事でまとめています。

求人サイトを見て、「こんな仕事があるんだな~」と思うだけでもいいですし、

適職診断をうけて自分にはどんな強みがあるのか考えてみるのもおすすめです。

私が実際に使った  ミイダス  のコンピテンシー診断は、無料で使えて、診断内容が本格的です。

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教員が辛くて辞めたいと思う自分を責めなくてOKです。

今回、この記事は「教員やめたい」と思う皆さんの心が少しでも軽くなったらいいと思って書きました。

辛いのは、あなただけではないです。わたしも一緒でした。

だから、頑張れ。というのではなく、

きっと、今のあなたには、辛さに共感してくれる人が必要だと思ったのです。

今、同じ仕事をしていた私だからこそ、伝えられることがあると思いました。

あなたは悪くない。

あなたは頑張っている。

そして、辛くなったらやめたっていいんですよ。

実際に私が転職しましたが、後悔は一つもありません!

民間企業に転職して1か月たち振り返ったときの記事がこちら

圧倒的に「学校の先生」は大変な仕事です。

そんな環境で毎日頑張っている自分自身のことをもっと労わっていいんですよ。

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